こんにちは。
根本税理士事務所です。
もうすぐ2019年も終わりが近づいてきました。
残すところあと8週間ですね。
年末が近づいてくるとそわそわしだすのが学生アルバイトの皆さんではないでしょうか?
アルバイトの収入が103万円を超えると親の扶養から外れてしまうため
なんとか103万円を超えないようにしていると思います。
そこで、今回は103万円の壁について説明したいと思います!
103万円の基準は?
結論から言ってしまいますと103万円の基準は所得税です。
所得税とは、役務を対価にお金を得るときに課税させる税金のことです。
分かりやすく言うと、働いて貰ったお金にかかる税金ということです。
103万円という数字は、その所得税で規定されている課税されない限度額を表しています。(給与所得に限ります)
では、なぜ103万円なのか解説をしていきましょう。
解説
103万円という数字は、65万(給与所得控除)と38万(基礎控除)の合計額になります。
給与所得控除とは、給与金額を稼ぐために使用した経費と考えてもらった方がわかりやすいと思います。
税金の計算の考え方は、売上金額から売上のために支出した必要経費を差引した利益部分に税率をかけます。
給与の場合は支出した経費があまりないため給与所得控除という形で経費を認めています。
この65万(給与所得控除)と38万(基礎控除)の合計額の103万円を超えると親の扶養から外れますのでご注意下さい。
103万円を超えるとなにがダメ?
103万円を超えると親の扶養から外れます。
親の扶養に入ると親の所得税計算において扶養控除を受けることができます。
扶養控除は扶養する子どもの年齢により控除額が変わりますが大学生(19~22歳)の場合63万円の控除を受けることができます。
例えば
年収800万円の給与収入のある親の場合(※所得控除は基礎控除のみ)
扶養に入ると所得税額が570,500円
扶養から外れると所得税額が696,500円
なんと差額が126,000円になります。
世帯の支出でみた場合、103万円を少しでも超えると余分に126,000円払わないといけないようになります。
子供は少しでも自由に使えるお金が増えると嬉しいですが、親は逆に無駄な出費になってしまいます。
103万円を超えて扶養から外れないように気をつけてくださいね!
よくある間違い
よくある間違いの一つに勤労学生控除というものがあります。
いずれも違います。
勤労学生控除とは、学生・生徒などで給与所得がある人で、合計所得金額が65万円以下でかつ給与以外の所得の合計額が10万円以下の人が該当します。
つまり、学生だったら誰でも該当するわけではありません。
また、勤労学生だから130万円まで働いても親の扶養になれると勘違いしている人がいます。
結論は、給与所得が103万円を超えると親の扶養にはなれません。
働いて給料として130万円もらっていた場合、その給料をもらった方の所得税がかからないということであり
扶養に入れるわけではありません。
計算式
130万円(給与)-65万円(給与所得控除)-27万円(勤労学生控除)-38万円(基礎控除)=0円
上記の計算結果となるため所得税がかかりません。
もし103万円を超えてしまった学生は、お父さんやお母さんの所得税が多くかかるため早めに謝ることをお勧めします。
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